山麓園ろばた女子コラム

河口湖のときめき
日本情緒の装いと
囲炉裏をかこむ休日
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ゆうゆう、河口湖畔和をめぐる贅沢な旅

富士急行線の終着駅「河口湖駅」へ降り立つ。富士山を仰ぐ美しい駅。河口湖観光の玄関口としていつも活気と賑わいに満ちています。今日は湖畔をめぐり、ちょっと贅沢な旅を、と思いました。

1大池公園Ooike kouen

河口湖大橋の東側に広がるポプラ並木を歩く。木花咲耶姫と磐長姫、霊峰富士を司る姉妹二神が仲良く湖上に舞う姿を描いた「湖上の女神」像を見ながらそうだ、河口湖に集う日本古来の美を訪ねてみようとその時、思い立ちました。

2久保田一竹美術館Kubota ittiku museum

染色工芸家・久保田一竹の着物「一竹辻が花」を常設展示する美術館。日本最古の禅寺「建仁寺」などを手がけた造園家・北山安夫氏による庭園や日本古来の雅びと和の情緒を深く胸に、カフェでスィーツをいただきながら、ひと休み。

3山麓園Sanrokuen

いつもなら訪ねることのないような古民家のお食事処へ。たぶんこの日本的な湖畔のひとときが私をちょっと贅沢な旅へといざなってくれたのかもしれません。飛騨の山奥から移築したおよそ150年前の古豪の邸宅。赤々と燃える炭焼き炉、岩魚が泳ぐ生け簀が私を出迎えてくれました。

かつては養蚕や薬草の干し場として使用された合掌造りの二階。一階の囲炉裏からの煙を受け、害虫や腐りを防ぐそうです。現在、その黒々と燻された二階には、古い農機具が収蔵され、また窓から臨む富士山の美しさも格別です。

[囲炉裏]

祖父母の家でも見たことのない本格的な囲炉裏が広い邸内に数多く切ってあって炭焼き炉から齎される火種をそれぞれの囲炉裏にくべるところから山麓園の「炉端焼き」は始まります。緩やかに流れる時間。赤々と灯る炎を見ていると、心が鎮まるのはなぜでしょう。

[炉端焼き]

生け簀の岩魚や甲州牛、地場の新鮮な野菜、海鮮まで甲斐の恵みを堪能するとても贅沢なひとときです。料理長ブレンド、こだわりの味付けの食材を、思いのままに火にくべて、自分のペースで自由に食す。BBQみたいで、こんどはお友達と来ようと心に誓います。

[ほうとう鍋]

食事の締めは山梨名物のほうとう鍋。武田信玄が自ら宝刀で具材を刻んだという俗説が広く流布するほど甲斐を代表する郷土料理。あつあつに心まで温もる逸品です。